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火事で焼けた家の解体費用は?相場から手続きまで徹底解説

こんにちは。神奈川県横浜市で解体業をしております、株式会社サンライズのブログ担当です。
突然の火災に見舞われ、大切な家や建物が焼けてしまった時はどうすれば良いのでしょう。予期して火災に見舞われる方はいないですし、どうしたら良いのか分からない方がほとんどだと思います。
しかし、そんな困難な状況でも、次の一歩を踏み出す必要があります。その重要な第一歩が、焼けた建物の解体作業です。
この記事では、火事で被害を受けた建物の解体について、必要性から具体的な手順、費用、注意点に至るまで、詳しく解説していきます。被災された方々にとって、少しでも役立つ情報となれば幸いです。
■この記事の対象はこんな方
自宅や所有する不動産が火事にあった方
もしもの際に備え、火事になった際の自宅の扱いを知っておきたい方
■この記事を読むことで分かること
火事にあった自宅や不動産の解体までの流れ
火事にあった自宅や不動産の解体にかかる費用
火事にあった際に申請できる可能性がある補助制度
目次
火事で焼けた建物を解体するべき理由

まず、火事で焼けた建物を解体するべき理由を詳しく解説します。
安全性の確保
火災で焼けた建物は、見た目以上に危険です。構造が弱くなっているため、いつ倒壊するかわかりません。
また、焼けた建材の中には鋭利な金属やガラスの破片が散乱している可能性が高いです。そのままにしておくと周辺住民や通行人にとって大きな危険となりえます。
例えば、火災後の建物倒壊事故では、幸いなことに人的被害がないケースもあります。しかし、建物の倒壊によって隣接する建物に被害が及んだケースはあるのです。
このような二次被害を防ぐためにも、速やかな解体が必要となるのです。
衛生面の問題
焼け跡には、さまざまな有害物質が含まれていることがあります。特に古い建物の場合、アスベストや鉛などの有毒物質が使用されている可能性があるのです。
火災によってこれらが飛散すると健康被害を引き起こす恐れがあります。しっかりとアフターケアをする必要があるのです。
また、焼けた建材が雨に濡れることで、カビや腐敗が進行してしまう可能性が高まります。結果的に、悪臭や害虫の発生原因となる可能性もあるので注意が必要です。
火災後の放置建物について、周辺住民から悪臭や害虫の苦情が相次ぎ、最終的に行政代執行での撤去となった事例もあります。そうならないように、対処していきましょう。
再建や土地活用のため
将来的に新しい建物を建てたり、土地を売却したりする場合、まずは焼けた建物を撤去する必要があります。解体は、次のステップに進むための重要な過程なのです。
特に、都市部では土地の有効活用が求められます。早期の解体が、スムーズな再出発につながるのです。
心理的な影響
焼け落ちた建物を目の当たりにすることは、被災者にとって辛い経験です。毎日のように焼け跡を見ることで、火災の記憶が蘇り、心の傷が癒えにくくなることもあります。
解体することで、物理的にも心理的にも新たな出発点を作ることができるのです。なかなか難しいことですが、次のアクションを切り替えて考えていきましょう。
すぐに解体してはだめ!火事が起きた際の解体前の流れ

火災後、すぐに解体工事に取り掛かりたい気持ちはよくわかります。しかし、急いで解体してしまうと、後々困ることになりかねません。
ここでは、解体前に必ず行うべき重要なステップについて解説します。
罹災証明書の発行について
罹災証明書とは、火災や地震などの災害によって被害を受けたことを証明する公的な書類です。この証明書は、火災保険金の受取や各種支援制度を利用する際に必要となる重要な書類です。
罹災証明書の発行
〇消防署に「罹証明書交付申請書」を提出
〇消防署による現地調査
〇証明書の発行(通常1週間程度で発行)
罹災証明書を取得することで、火災保険金の受取や固定資産税の減免、各種支援金や補助金の申請がスムーズに行えるでしょう。しかしながら、解体してしまうと被害状況の確認ができなくなる可能性があります。
その場合、罹災証明書の発行が困難になる可能性が高いです。必ず、解体前に取得しましょう。とにかく、この罹災証明書を忘れないでください。
また、発行の手順については地域によって異なる可能性があります。消防署と地方自治体に確認してください。
火災保険会社への連絡
火災保険に加入している場合、速やかに保険会社に連絡することが重要です。保険金の請求手続きを開始し、必要な調査を行うためになります。
火災保険会社へ連絡する際の注意点
契約者名と契約番号を確認のうえ、火災の発生日時と場所を正確に伝えましょう。また、被害状況をできるだけ詳しく説明し、今後の連絡方法も確認してください。
保険会社に連絡する前に片付けを始めてしまうと、被害状況の確認が難しくなってしまう可能性があります。必ず保険会社の指示を仰いでから、現場の片付けや解体の準備を始めましょう。
火災現場の確認
火災後の建物は危険な状態にあります。しかし、解体前に現場を確認し、以下の点をチェックすることが重要です。
〇構造的な損傷の程度
〇貴重品や思い出の品の有無
〇周辺への影響(隣家との距離など)
ただし、安全が確保できない場合は、専門家に依頼して確認を行ってください。火災後の建物崩落事故により、負傷する可能性もあります。
ライフラインの停止
火災後は、電気、ガス、水道などのライフラインを速やかに停止する必要があります。これは、二次災害を防ぐためと、不要な料金の発生を防ぐためです。
ガスの元栓を閉めるのを忘れていたりすると、漏洩の危険などもあります。確実に全てのライフラインを停止しましょう。
近所へのお詫びと挨拶
火災は近隣の方々にも大きな迷惑や不安を与えてしまいます。解体作業を始める前に、近隣の方々にお詫びと今後の予定を説明することが大切です。
挨拶の際のポイント
近隣挨拶の際には謝罪の気持ちを伝え、解体作業の予定などを説明しましょう。また、騒音や粉塵などへの対策を伝え、近隣の方々の不安を少しでも緩和できるようにしてください。
また、解体工事にあたっては窓口となる連絡先を必ず伝えましょう。何かあればすぐに連絡してもらえるようにするためです。
丁寧に近隣挨拶を行うことで、解体作業中のトラブルの発生の可能性が減らせます。必ず行いましょう。
解体工事の依頼の流れ
上記のステップを全て完了してから、いよいよ解体工事の依頼に移ります。信頼できる解体業者を選ぶことが非常に重要です。
解体業者選び
依頼者の方が全てをお任せする以上、信頼できる解体業者を選ぶことがとても重要なのです。解体業者の選び方のポイントは下記になります。
複数社の見積もりを確認。
解体業者を選ぶ際には、必ず複数の解体業者の見積もりを比較したうえで選んでください。見積もりを複数の解体業者から取ることで、その地域の相場の理解と金額を比較を出来ます。
相場と比べて高すぎるのはもちろんですが、安すぎても注意が必要です。安すぎる見積には、必要な工事や費用を省いて記載している可能性があります。
その結果、見積よりも後から追加の費用が発生するケースもあるのです。見積もり内容もしっかりと把握しましょう。
実績や信頼性のチェック
解体業者を選ぶにあたっては、過去の解体工事の実績や評判、口コミを確認しましょう。その業者が信頼に足りうる業者かどうかの判断にあたって非常に重要です。
口コミや評価サイト、業者のホームページなどを参考にして、信頼できる業者を見極めましょう。特に、施工実績を詳しく調べることによって、その業者が解体にどれだけ長けているかもイメージができます。
認可の取得もしくは登録の有無、損害賠償保険に加入しているか。
解体工事業許可など、必要な資格を持っているかを必ず確認しましょう。ホームページに掲載されていることが多いです。
いわずもがな、解体工事は誰でも請け負って良い業務ではありません。実際に解体工事を行うためには、行政からの登録や認可が必要になります。
具体的には「建設業許可証」もしくは「解体工事業登録」などです。上記のような、必要な許認可がない解体業者の工事は違法となります。
そのような解体業者に工事を任せると、そもそも適切な解体工事がなされるかどうかに不安があります。想定できないようなトラブルに巻き込まれてしまう可能性も生じるでしょう。
解体業者を選ぶ際にはホームページにて、行政からの登録や認可を必ず確認しましょう。あわせて、損賠賠償保険に加入していることも必須条件です。
解体工事には様々な事故の可能性があります。そのため、多くの解体業者は損害賠償保険に加入しているのです。
しかしながら、損害賠償保険の費用を省くために、加入していない業者も中には存在します。こちらも予期せぬ事故が起きた際などには、どんなトラブルにつながるか想像できません。しっかり確認するようにしましょう。
保証についての確認
工事後の保証内容も事前にしっかり確認すべきです。適切な工事がなされていなかった場合など、想定外なことも起きえることを想定して信頼できるかを見極めましょう。
火事後の解体作業の流れ
解体工事の依頼が決まったら、以下のような流れで作業が進んでいきます。
事前調査と計画立案
解体業者が現場を詳細に調査し、最適な解体計画を立てます。この際に建物の構造と規模や使用されている建材の種類(特にアスベストの有無) などの確認を行うのが最初の流れです。
必要な許可と届出
解体工事を行う前に、様々な許可や届出が必要です。主に、解体工事業者が行う手続きが多いですが、施工主であるみなさまが行う必要があるものもあります。
事前に自治体の窓口や解体業者に確認しましょう。
近隣への事前説明
工事開始前に、再度近隣住民への説明を行います。この際に工事期間や作業時間 、騒音や振動、粉塵への対策、工事車両の出入りについてなどを説明してください。
解体作業の実施
いよいよ実際の解体作業が始まります。一般的な流れは以下の通りです。
①建物内部の残存物撤去
②内装材の解体
③屋根材の撤去
④外壁の解体
⑤基礎の撤去
⑥整地
上記の流れで工事は進みます。しっかり理解したうえで、進捗などを解体業者と確認してください。
廃棄物の適切な処理
解体で発生した廃棄物は、法律に従って適切に処理する必要があります。
最終確認と報告
解体作業完了後、全ての廃棄物が適切に撤去されているかや地盤の状態は問題ないか 、周辺に損傷を与えていないか等を確認しましょう。最後に、工事完了報告書を作成し、必要に応じて行政への報告を行います。
火事後の解体にかかる費用の相場

火事で焼けた建物の解体費用は、通常の解体よりも高くなる傾向があります。廃棄物の処理費用に大きな差があるためです。
通常であれば、建物の家屋解体・解体工事で発生した木材は再利用することを想定した処分費用が算出されます。しかし、火事に遭った建物の場合は、廃材が再利用されないため、廃材処理費用が高くなる傾向があるのです。
一般的な火事による解体工事にかかる坪単価の費用相場は 1.5万円から最大で7万円程度でしょう。
構造 | 坪単価 |
木造 | 1.5万円~5万円 |
鉄骨造 | 3万円~6万円 |
鉄筋コンクリート造 | 3.5万円~7万円 |
合計額で言いますと、一般的には45万円程度~700万円程度になります。ただし、これはあくまで目安であり、建物の規模や被害の程度、地域によって大きく変動するので注意してください。
また、火事による解体は通常の解体工事よりも資材を分別することに労力がかかるため、価格が高くなりえます。その点も含め、複数の解体業者に見積もりを確認すると良いでしょう。
併せて、火災保険に加入している場合はこれらの費用の一部または全額が補償される可能性があります。必ず確認しましょう。
火事の被災者への補助金や減免制度

火災の被災者に対しては、様々な補助金や減免制度が用意されています。ここでは主なものを紹介するので参考にしてください。
炎害見舞金制度(生活再生支援金)
多くの自治体では、火災の被害に遭った方々を支援するための制度を設けています。その一つが「炎害見舞金制度」です。
これは、火災で住居を失った方々に対して、生活再建のための資金を支給する制度になります。支給額は自治体によって異なるので、各自治体に確認してください。
例えば横浜市の場合、全壊家屋世帯に対して3万円~5万円、半壊家屋世帯に対して2万円~3万円の見舞金が支給されます。他の自治体でも同様の制度があり、金額は異なりますが、概ね2万円から20万円程度の範囲で支給されることが多いようです。
この見舞金は、火災後の生活再建のための貴重な資金となります。火災にあった際には、自治体の窓口に問い合わせて、申請方法や必要書類を確認しましょう。
一般廃棄物処理費用減免制度
火災で発生した廃棄物の処理費用を軽減する制度も多くの自治体で設けられています。これは「一般廃棄物処理費用減免制度」と呼ばれるものです。
火災によって発生した廃棄物の処理費用を、自治体が一部または全額負担するというものになります。この制度を利用することで、解体後の廃棄物処理にかかる費用を大幅に抑えられる可能性があるので是非確認してください。
ただし、この制度を利用するには、通常、火災発生から一定期間内に申請する必要があります。また、消防署の発行する罹災証明書などの書類が必要です。
早めに自治体の担当窓口に相談することをおすすめします。
参照:横浜市|火災や、天災等の被害により生じた一般廃棄物の処理手数料の減免について
災害援護資金
災害援護資金は、災害により被害を受けた世帯の生活の立て直しに資するため、都道府県から貸し付けられる低利の貸付金です。自治体にもよりますが、貸付限度額は350万円 、利率は無利子の場合などもあります。
しかしながら、火災が該当するかどうかなども含め、事前に自治体の窓口に確認することは必須です。こちらも注意しましょう。
参照:横浜市|災害援護資金(災害弔慰金の支給等に関する条例)
被災者生活再建支援制度
自治体によっては、全壊、大規模半壊などの被害を受けた世帯に対して、住宅の被害程度に応じて支援金が支給されます。しかしながら、こちらも自治体によって金額が異なります。
また、火災が対象になりえるかどうかも自治体によって異なりますので、事前に確認しましょう。
固定資産税の減免
火災により被害を受けた家屋や土地について、固定資産税が減免される制度があります。減免の程度は被害の状況や自治体によって異なるので注意してください。
例えば、横浜市の場合は災害により10分の5以上の損害を受けた場合は災害後の納期分の全額免除などがあります。詳細は各自治体の窓口に確認をしてください。
参照:横浜市|災害により被害を受けた場合の市税の減免等について
火事後の解体における注意点

火事で焼けた建物の解体には、通常の解体とは異なる注意点がいくつかあります。ここでは、主な注意点を詳しく解説するので参考にしてください。
二次災害の防止
火災後の建物は非常に不安定です。解体作業中に倒壊する危険性が高いため、十分な安全対策が必要です。具体的には以下のような対策が考えられるので、参考にしてください。
また、火災から時間が経っていても、木材の内部で燻っている場合があります。解体作業中も消火器を常備し、再出火に備える必要があるためです。
有害物質への対応
火災によって建材が変質し、有害物質が発生している可能性があります。特に注意が必要なものは「アスベスト」や「鉛 」、「ダイオキシン 」などです。
これらの有害物質に対応するためには、専門的な知識と装備が必要になります。必ず、解体業者や専門家に相談のうえ、適切に処理してください。
アスベストについては下記の記事にて詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
水害への対応
消火活動で大量の水が使用されているため、建物内部が湿気た状態になっています。これにより、カビの発生や木材の腐食、金属部分の錆びや地盤の弱体化などが生じる可能性があるのです。
状態が悪化しないよう、火災後は必要な手続きを行ったうえでできるだけ早く解体作業を進めましょう。
貴重品の回収
火災で全焼したように見えても、貴重品や思い出の品が残っていることがあります。解体前に丁寧に探索し、可能な限り回収することが大切です。
しかしながら、解体工事の段階で解体業者と相談のうえで確認することが大事になります。とにかく、安全が第一であることを意識してください。
まとめ

火事で家を失うことは、誰にとっても大きな痛手です。しかし、適切な解体作業を行い、次のステップに進むことで新たな人生の幕を開くこともできます。
この記事で紹介した情報が、被災された方々の一助となれば幸いです。また、解体作業は専門知識と経験が必要な作業になります。
必ず信頼できる専門業者に相談し、安全かつ適切に進めていただきたいと思います。
最後に、弊社は東京都と神奈川県から許認可を受けている解体事業者です。累計2,535件以上の家屋解体・解体工事の実績があります。
近隣への丁寧なご挨拶や安心・安全を第一とした施工管理を全社員が徹底し、「クレームのない解体業者」としてお客様からご評価をいただいております。
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