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アスベスト(石綿)とは?解体工事での事前調査の必要性と除去方法や補助金まで徹底解説

神奈川県横浜市解体屋 株式会社サンライズです。解体を考える際に、切り離せないのがアスベストの問題です。では一体、アスベストとはどんな物でしょうか。そしてどのように害があるのでしょうか。

もしかしたら身近にあるかもしれないアスベスト。アスベストの事前調査や、除去をご検討されている方、また、解体をお考えの方、アスベストの見分け方法など、今回はアスベストに関して徹底解説していきます!

目次

アスベスト(石綿)とは?

アスベストの基本的な定義と特徴

そもそも、アスベストとはどんなものかご存知でしょうか?

アスベストとは、自然界に存在するケイ酸塩鉱物のうち、繊維状を呈している物質の一部の総称です。細長い形の天然の鉱物繊維(鉱物から得られる繊維のこと)で「いしわた」「せきめん」とも呼ばれています。古くは、5,000年以上も昔から「火に燃えない」布として「ミイラを包む布」「ギリシャ神殿のランプの芯」として利用されていました。

このように熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性から、火事の際に建物を守る防火材として、または防音材、断熱材として建築材料の多くに使われてきました。

しかし、アスベストの繊維は非常に小さく、空気中に浮遊しやすい特徴があります。これらの繊維が人の呼吸器系に入ると、肺や胸膜に損傷を与え、アスベストーシス(石綿肺)や肺がん、中皮腫などの重篤な健康問題を引き起こすことが知られています。特に長期間にわたり露出があった場合、健康への悪影響が現れやすくなります。

このため、多くの国ではアスベストの使用が厳しく制限されたり、全面的に禁止されています。日本でも2006年の法改正でアスベストの使用が禁止されましたが、2006年以前に建てられた建築物の解体やリフォームを行う際には、アスベストが使用されている可能性があるため、専門の業者が安全な撤去作業を行う必要があります。

アスベストの種類と主な用途

数十年前には1種類しかなかったアスベストですが、現在では6種類のアスベストが発見されていますが、大きく分けて「蛇紋石族」と「角閃石族」の2つに分類されます。

蛇紋石族

蛇紋石族のアスベストには、白石綿(クリソタイル)が含まれます。この種類はアスベスト全体の使用量の約90%を占めるほど、最も広く利用されている種類です。

繊維が細かく柔らかいため、編み込むことができ、これが多用途にわたる応用を可能にしています。主に建築材料の断熱材や、耐火布、各種シール材などに利用されてきました。

角閃石族

角閃石族には、青石綿(クロシドライト)、茶石綿(アモサイト)などがあります。角閃石族のアスベストは、蛇紋石族に比べて繊維が硬く、耐熱性が非常に高いことが特徴です。

これらの性質から、角閃石族のアスベストは、高温環境での使用が求められる産業用途、例えば耐火製品や特定の建築材料、さらには一部の自動車部品(ブレーキパッドやクラッチディスクなど)に利用されてきました。

アスベストによる健康被害や症状

アスベストは天然のものなのに、なぜ健康に害があるのでしょうか?アスベストによってどんな症状がいつ頃から出て、どんな病気の危険性があるのか、アスベストによる健康被害に関して解説します。

アスベストによる健康被害と危険性

アスベストは、その耐熱性や耐化学性など多くの優れた性質から、過去には広範囲にわたって利用されてきました。しかし、アスベストが健康に及ぼす影響は深刻であることから、現在ではその使用が禁止されています。

具体的には、アスベストの繊維は非常に細かく、私たちの髪の毛よりもずっと細いため、肉眼では確認することができません。この細かい繊維は空気中に浮遊しやすく、呼吸とともに吸い込まれると、肺の奥深くまで到達し、肺胞に沈着します。一部は痰と共に体外へ排出されますが、アスベスト繊維は非常に丈夫で体内に長く留まる性質があります。

体内に留まったアスベストは、肺や胸膜に炎症を引き起こし、長期間の露出が続くと、アスベストーシス(石綿肺)や中皮腫、肺がんなどの深刻な疾患を引き起こすリスクがあります。特に、アスベストーシス(石綿肺)は肺の組織が硬くなり、呼吸が困難になる病気です。中皮腫は、アスベスト露出によって最もよく知られるがんの一つで、胸膜や腹膜など、体の内側を覆う膜に発生します。

アスベストによる健康被害の問題は、露出から症状が現れるまでに数十年という長い潜伏期間を要することです。このため、問題が表面化する前に予防措置を講じることが非常に重要とされています。

アスベストによって起こる病気と症状

アスベスト露出は、いくつかの深刻な疾患を引き起こす原因となります。主に、アスベストーシス(石綿肺)、中皮腫、肺がんが知られています。これらの病気は、症状が出るまでに長い潜伏期間があることが特徴です。

アスベストーシス(石綿肺)

アスベストーシス(石綿肺)は、アスベスト繊維が肺に長期間留まることで引き起こされる肺の疾患です。繊維が肺組織に炎症を起こし、その結果、肺が硬くなります。(肺線維症)

症状には、呼吸困難、慢性的な咳、胸の痛み、体重減少などがあります。初期段階では症状が軽微または全く現れないこともありますが、病気が進行すると日常生活に影響を及ぼすレベルの呼吸障害が生じることがあります。

中皮腫

中皮腫は、アスベスト露出によって最もよく知られるがんの一つで、主に肺の周りの膜(胸膜)に発生しますが、腹膜や心膜に発生することもあります。

症状には、胸部の痛み、慢性的な咳、呼吸困難、体重減少、胸水(胸膜液の異常蓄積)などがあります。中皮腫は非常に進行が早く、診断された時点で治療が困難な場合が多いです。

肺がん

アスベストの吸入は、肺がんのリスクを高めることが知られています。アスベストによる肺がんは、通常の肺がんと同様の症状を示します。

これには、持続的な咳、血痰、呼吸困難、胸の痛み、体重減少などが含まれます。アスベスト露出による肺がんは、特にアスベストとタバコの煙への同時露出があった場合、リスクが大幅に増加します。

これらの病気は、アスベスト繊維が肺に入り込み、体内で炎症を引き起こし続けることによって発症します。アスベストによる健康被害を防ぐためには、職場や住環境での適切な防護措置が不可欠。早期発見と適切な治療が、これらの病気による健康被害を最小限に抑える鍵となります。

建物に用いられるアスベスト資材の種類

それでは、私たちが暮らしている中にある、どんな建物のどのような場所に、アスベストが使用されているのでしょうか。

2006年以前の建物はアスベスト使用の可能性大

アスベストはその優れた耐火性、耐熱性、断熱性などの特性から1950年代から、アスベストは多くの建物に使用されていました。

しかし、アスベスト繊維が肺やその他の臓器に深刻な健康問題を引き起こす可能性があることが明らかになり、2006年に改正された「労働安全衛生法施行令・石綿障害予防規則」によって実質的に使用禁止に。また、2006年9月1日からは、製造、輸入、譲渡、提供も禁止されました。

屋根材、断熱材、フロアタイル、パイプの断熱材、壁の塗装や接着剤など、多岐にわたる建築材料にアスベストが含まれている可能性があります。特に、2006年以前の建物では、建物内外のさまざまな場所でアスベストを含む材料が見られることがあります。

アスベストを含む建材の一般的な種類

アスベストは2006年に使用禁止になりましたので、2006年以降に建てられた建築物においては、アスベストの心配はありません。

しかし、それ以前に建てられた建物には、アスベストが使用されている可能性があります。主に、屋根、軒、ひさし、外壁、内壁、壁紙、巾木、天井、床、接着剤など多岐にわたり、様々な建材に使用されてきました。

アスベストを含む屋根や壁材

スレート波板

スレート波板は、アスベストを含む代表的な屋根材です。1930年代から2004年に製造されたスレート波板には、アスベストが含まれていますので、建物の築年数から判断することができます。

耐久性と耐火性に優れ、低コストであることをメリットとして、多くの家屋をはじめ工場や倉庫の屋根や外壁に使用されてきました。波状の形状が特徴で、雨水の流れを良くする設計になっています。

フレキシブルボード(スレートボード)

フレキシブルボード、またはスレートボードは、強度が高く、衝撃にも強く、さらに薄くて柔軟性のある壁材です。アスベストが混入されており、防音や断熱の効果があります。主に内壁や天井の仕上げ材として使われ、特に集合住宅やオフィスビルでの使用が見られました。

家屋、工場、倉庫などの、壁、天井、ベランダ、トイレの仕切り板などに使用され、特に集合住宅やオフィスビルでの使用が多く見られました。なお、アスベスト含有のフレキシブルボードは、2004年に製造が終了しています。

石膏ボード

石膏ボードは、内壁や天井によく使用される建材で、アスベストを含む種類も存在します。軽量で加工がしやすく、防音や防火に優れた性質を持っているため、幅広い建築物で採用されています。

ケイ酸カルシウム板第1種(ケイカル板)

ケイカル板は、耐火性や耐水性に優れた建築材料で、ケイ酸とカルシウムを主成分とし、アスベストが添加されることで、その性能が向上します。

屋外の壁材や防火壁、さらには天井材に、高比重の第一種においては、浴室や台所など水回りの内装材としても使用されています。

アスベストを含むその他の建築資材

アスベストは、上記の建材以外にも、様々な建築資材に使用されていました。例えば、断熱材や吸音材として利用されるアスベスト含有スプレーは、天井や壁に吹き付けられ、優れた断熱性や耐火性を提供します。

また、アスベストセメントパイプは、耐久性と耐腐食性に優れ、下水道や排水管として広く使用されてきました。さらに、フロアタイルや接着剤にもアスベストが含まれており、床の仕上げ材やタイルを固定する際に使われています。

アスベスト資材の見分け方

アスベスト資材の一般的な特徴と外観

アスベストは直接吹き付けて使用されている場合と、部材へ混ぜ込まれて(含有)使用される場合の2つが主流になっています。

吹き付けアスベスト

吹き付けアスベストは、主に防音や断熱、耐火材として建物の天井や壁に直接吹き付けられたものです。外観は粗い質感で、やや繊維質の見た目をしており、触るとふわふわとした感触があります。色は白色、青色、灰色、茶色があり、色によって、アスベストの種類がかわってきます。なお、年月が経過すると黄ばんでくることもあります。

吹き付けられた表面は均一ではなく、凹凸が特徴的です。手のひらにのせて、軽くこすってみても繊維質が砕けていない場合はアスベストの可能性が高いです。

含有アスベスト

含有アスベストは、アスベストを含むセメントやパイプ、フロアタイル、壁材など、さまざまな建築資材に内包されているものを指します。

一般に、耐久性に優れ、硬質であることが多く、色や質感は使用されている他の材料によって大きく異なりますが、部材に混ぜ込まれたアスベスト(たとえば接着剤、外壁塗料など)に関しては、見た目での判断は難しいです。

建築物におけるアスベスト資材の見つけ方

これら、アスベスト資材の特徴を理解し、資材の外観や質感に注意を払うことが、アスベストの可能性を見極める第一歩になります。しかし、最も確実な方法は、専門の業者によるアスベスト調査を行うこと。

特に、リフォームや解体を計画している場合には、事前の調査が不可欠です。専門家は、見た目だけでなく、資材のサンプルを採取し、分析を行うことで、アスベストの有無を正確に判断することができます。

アスベスト検査とサンプル採取

アスベスト検査は、建物内にアスベストが含まれているかを確認するために行われます。この過程では、専門の業者が建物を訪れ、アスベストが使用されている可能性のある資材からサンプルを採取します。サンプル採取は、特に吹き付けアスベストやフロアタイル、断熱材など、アスベストが含まれている可能性のある箇所に焦点を当てて行われます。

採取したサンプルは、顕微鏡を用いて詳細に分析され、アスベスト繊維の有無が確認されます。この分析により、建物内のアスベストの種類や含有量も明らかになります。検査結果に基づき、必要な場合はアスベストの除去や適切な管理措置が計画されます。

アスベスト検査とサンプル採取は、建物の安全を確保し、居住者や使用者の健康を守るために重要です。検査を行うことで、アスベストに関連するリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることが可能となります。

ここからは、これら「アスベスト事前調査」について詳しく説明します。

解体工事でのアスベスト事前調査の必要性

アスベスト事前調査の重要性と目的

アスベストが使用されている建物を解体する際、そのまま工事をしてしまうと、アスベストが飛散し、工事関係者だけではなく、近隣にも飛散する可能性が高くなります。

そのような被害を防ぐためにも、工事の対象となる建築物等にアスベストが含まれている建材を使用しているかどうかを、適切に把握しておくことが重要になってきます。

アスベスト事前調査の義務化と法的背景

2020年(令和2年)6月5日に、大気汚染防止法の一部を改正する法令つが公布され、建築物の解体工事などにおける石綿飛散防止対策が2021年(令和3年)4月から段階的に強化されることになりました。

【規制対象の拡大】
2021年(令和3年)4月1日に、すべての石綿含有建材が規制の対象になり、アスベスト事前調査の対象が拡充されました。(従来はレベル1とレベル2のみ)

【事前調査結果の報告の義務化】
2022年(令和4年)4月1日に、工事の規模や請負金額に関わらず、解体等工事のアスベスト事前調査結果を都道府県へ報告することが義務化されました。

【事前調査者の有資格化】
2023年(令和5年)10月1日に、アスベストの事前調査を行うものは、有資格者(建築物石綿含有建材調査者または、日本アスベスト調査診断協会の登録者)が行うことが義務化されました。

アスベスト事前調査に必要な資格

2023年(令和5年)10月1日に施行された、アスベスト事前調査のために必要な資格は以下のとおりです。

石綿作業主任者

石綿作業主任者は、労働安全衛生法に定められた作業主任者の一つで、アスベストを扱う現場に配置しなければならない厚生労働省主管の公的資格です。

この資格を持つ人は、作業員への指導や作業の監督などを行います。資格取得には、厚生労働省が認定した研修機関での講習を受講し、試験に合格する必要があります。研修では、アスベストの健康影響、安全な作業方法、法律に基づく知識などが学ばれます。

アスベスト診断士

アスベスト診断士は、処理の要否と処理方法の判断、アスベストを含む建物の解体工事が適正かなど、建物内のアスベスト含有状況を正確に診断するための専門知識と技術を有する資格です。

資格取得には、指定された講習会の受講と、その後の試験に合格することが必要です。講習では、アスベストの健康への影響や調査方法、リスク管理に関する幅広い知識が教えられます。

建築物石綿含有建材調査者

建築物石綿含有建材調査者は、解体や改修工事を行う建物等について、建築物に使用されている材料からアスベストの有無を調査し、その結果を報告する専門家です。

この資格は、建築物におけるアスベスト調査に関する専門的な知識と技術が求められます。資格取得には、認定された研修の受講と、実技試験や筆記試験に合格することが必須です。研修内容には、サンプルの採取方法、分析技術、報告書の作成方法などが含まれます。

アスベスト事前調査を行うにはこの建築物石綿含有建材調査者の資格が必須になりますが、株式会社サンライズでは、現場にでるスタッフが全員この資格を保有しておりますので、安心してご相談ください。

アスベスト事前調査が必要な建物の種類

建築物の解体や改修を行う際には、アスベストの使用の有無を確認するための事前調査が法律により義務付けられています。この事前調査は、工事の規模や請負金額に関わらず、原則としてすべての建築物に対して必要とされます。

解体予定の建築物

解体が予定されている建築物は、特に事前調査の対象となります。これは、解体作業中にアスベストが含まれる材料が破壊され、空気中に繊維が放出されるリスクがあるためです。特に2006年以前に建てられた建物は、アスベストが使用されている可能性が高いため、慎重な調査が必要です。

改修・リフォームが行われる建物

改修やリフォームが行われる建物も、アスベスト事前調査の対象となります。改修作業では、壁や床、天井などが取り扱われ、これらの部分にアスベストが含まれている場合、作業中に健康リスクが生じる可能性があります。したがって、改修を計画する前には、アスベストの有無を確認することが非常に重要です。

公共施設や商業施設

公共施設や商業施設も、アスベスト事前調査が必要な建物のカテゴリーに含まれます。多くの人が出入りするこれらの施設では、アスベストによる健康への影響を特に慎重に避ける必要があります。学校、病院、ショッピングセンターなど、様々な公共施設や商業施設で、改修や解体の前には徹底したアスベスト調査が行われます。

アスベスト事前調査は、アスベスト関連疾患の予防という観点から、建築物の安全管理において不可欠なプロセスです。この調査を通じて、アスベストの正確な位置と量を特定し、適切な除去や管理計画を立てることが可能となります。

このように、すべての建築物においてアスベスト事前調査を行うことは、アスベストによる健康被害を最小限に抑え、解体に関わる作業者や近隣住民の皆様の安全を守るために重要なものなのです。

アスベスト調査から分析・報告の流れ

① 建物の建てられた時期を確認します。
2006年9月1日以降の建築物であれば、アスベストが含まれていることはありません。反対に、アスベストを含む吹付材は1955年ごろから使用され始めました。建築時期を確認すると、アスベストが含まれているかどうかの最初の判断基準になります。

② 建築時の設計図書等を用いて、使用されている建築材料の確認をします。
建築や改修を行った時に、材料や工法の記載がされている設計図や施工記録の確認を行うことにより、アスベストの使用有無を確認します。

③ 書面上だけではアスベストが含まれていることが判断できない場合には、現地で目視で確認します。
ただし、アスベストに似た素材もあるため、目視だけでアスベストを見分けることは困難です。そこで、実際にサンプルを採取しアスベストが使用されているかどうかの調査を行います。

④ サンプルを採取し分析を行います。
アスベスト事前調査では、アスベスト含有の可能性がある部分のサンプルを採取し、専門機関に分析を依頼します。サンプルを採取する部分で多いのは、外壁仕上げ塗料、内装材、天井材、床材などです。

⑤ 事前調査の結果を行政へ報告します。
対象の工事は以下の通りです。

・建築物の解体において、延床面積が80㎡以上
・建築物の改修工事において、100万円以上

アスベスト調査費用の目安

アスベスト事前調査には、専門の業者による現地調査と、採取したサンプルの成分分析が含まれます。費用の相場は、地域や調査の範囲、建物の大きさによって異なりますが、平均的な成分分析の費用は約3万円から5万円の範囲内であることが多いです。

株式会社サンライズの解体対応地域である、神奈川県横浜市神奈川県川崎市東京都のアスベスト事前調査費用相場は、人口密度も高く、建築物も多く存在するため、アスベスト事前調査の需要も多くあります。株式会社サンライズでは、アスベスト事前調査は、通常1検体33,000円(税込)で承っております。

なお、調査範囲の広さ、建物の構造の複雑さ、サンプル採取の難易度、分析項目の数などにより費用が異なる場合もあります。また、緊急性が高い場合や、報告書の詳細度に応じても費用は変動しますので、実際の費用についてはお問い合わせのうえご相談ください。

解体工事でアスベストを除去する方法

飛散の危険性によるアスベストのレベル

アスベストの危険性は、その飛散性のレベルによって異なります。アスベスト含有材料がどの程度繊維を空気中に放出しやすいかにより、リスクレベルが分類されます。

例えば、吹き付けアスベストや破損しやすいアスベスト板は、触れるだけで繊維が空気中に飛散しやすく、非常に高いリスクレベルに分類されます。一方で、アスベストセメント製品のように、繊維が固まっていて破壊しない限り飛散しにくい材料は、比較的低いリスクレベルになります。

アスベストの扱いにあたっては、これらの飛散リスクレベルを把握し、適切な予防策や管理措置を講じることが重要です。

アスベストのレベル別の違いと使用箇所、除去方法について

レベル:1発じん性(粉塵の発生率)が非常に高い

最も危険性が高いアスベストレベル1
アスベストと聞いたらイメージする綿のようなタイプのものが、このレベル1に相当します。綿状のアスベストは、解体時に繊維が飛び散りやすく危険です。

レベル1の建材は「石綿含有吹き付け材」です。アスベストとセメントを混合した状態のもので、建築物に吹き付けることで固まり綿のような状態になります。撤去の際には、大量の粉塵が飛散します。
昭和30年代から50年初頭までの建築物では使用されている可能性が高い傾向にあります。

【主な使用箇所】
耐火建築物の梁や柱・エレベーター周り・ビルの機械室やボイラー室の天井や壁

【除去方法】
隔離工法で除去が行われる場合がほとんど。作業場所を養生シートなどで隔離し、集じん装置で作業場所を負圧に保ったうえで作業します。

レベル2:発じん性が高い

レベル1よりは飛散のリスクは低いですが、アスベストの密度が低く軽いものが多いので、崩れてしまうと、大量に飛散する恐れがあります。

石綿含有保温剤や耐火被覆材・断熱材がレベル2に該当します。シート上の形状で配管などに巻き付けて利用されるのが一般的です。

【主な使用箇所】
ボイラー本体や配管、空調のダクトの保温材・建築物の梁、柱、壁の耐火被覆材・煙突用断熱材

【除去方法】
レベル2のアスベストを掻き落とし・切断・破砕によって除去する場合は、レベル1の隔離工法と同様の養生・設備が必要となります。

また、封じ込め工法(アスベストを固定させるために溶剤を吹きかけて外側からアスベストが飛散しないように封じ込める)囲い込み工法(板状の材料でアスベストを密閉し飛散防止を行う)も可能となります。

レベル3:発じん性が比較的低い

レベル3はレベル1・2と比べて、取り扱いが大きく異なってきます。板状などの硬く成形された健在が該当します。

固く割れにくい建材のため飛散のリスクは低く、日常で使用するには飛散することはあまりありません。

【主な使用箇所】
一般的な木造住宅でも使用されているのが、このレベル3になります。建築物の建築物の屋根材、外壁材・天井、壁、床・ビニール床のタイルが該当します。

【除去方法】
剥離工法といって、薬品でアスベストが含まれている仕上げ塗料や下地調整材を柔らかくして取り除きます。

アスベストレベル別の除去費用の目安

アスベストレベルによって、除去費用は大きく異なります。特に、アスベストレベル1・2とアスベストレベル3 では、費用に大きな差が出ます。

アスベストレベル1の除去費用の目安

アスベストレベル1は、最も飛散リスクが高い状態を指し、吹き付けアスベストや大量に繊維が露出している材料などがこれに該当します。

レベル1の除去作業には、非常に高度な安全管理と専門的な技術が求められ、全体の費用も最も高くなります。除去費用の目安は、1.5万円〜8.5万円/㎡。さらに、作業環境や除去するアスベストの量によって、費用はさらに増加する可能性があります。

アスベストレベル2の除去費用の目安

アスベストレベル2では、飛散の可能性がやや高くなります。これには、破損したり摩擦によって繊維が飛散しやすいアスベスト材料が含まれます。

レベル2の除去作業には、より厳重な安全対策と専門的な技術が必要となり、それに伴い費用も上昇します。除去費用の目安は、1万円〜6万円/㎡で、具体的な金額は作業の複雑さにより大きく変動します。

アスベストレベル3の除去費用の目安

アスベストレベル3は、繊維の飛散リスクが最も低い状態を指します。これには、固められたアスベスト製品や、表面がコーティングされ飛散しにくい材料が含まれます。

このレベルの除去作業は比較的簡単で、特別な安全措置が必要な場合が少ないため、費用は低めです。除去費用の目安は、3千円/㎡程度とされていますが、作業範囲や地域によって異なる場合があります。

これらの除去費用の目安は、あくまで一般的なケースを想定したものです。実際の費用は、建物の状況、アスベストの種類や量、地域による業者の料金体系など、多くの要因によって異なります。国土交通省に除去費用の目安も示されていますので、こちらもあわせてご確認ください。

アスベスト調査・除去で利用できる補助金

解体工事だけでも費用は高額になってしまうのに、アスベスト除去まで加わってしまうと負担も大きくなります。ここではアスベスト調査や除去で利用できる補助金をご案内します。

アスベスト調査補助金

各自治体によって、補助金が設けられている場合があります。例えば、株式会社サンライズのある神奈川県横浜市の場合をご説明します。

横浜市民間建築物吹き付けアスベスト対策事業

【対象建築物】
・多数の方が利用する民間建築物(店舗、事務所、倉庫などが対象)
・共同住宅の場合は共用部分のみ ※個人の住宅は対象外です。

事前相談・手続き・申請を経て、市が委託している専門業者が訪問し、吹き付け健在にアスベストが含まれているかどうかを無料で調査します。

アスベスト除去工事補助金

同じく株式会社サンライズのある神奈川県横浜市の場合をご説明します。

【対象建築物】
・多数の方が利用する民間建築物(店舗、事務所、倉庫など)
・共同住宅の場合は共用部分のみ ※個人の住宅は対象外です。

「吹き付けアスベスト」または「アスベスト含有吹き付けロックウール」について、除去などの対策工事を行う場合に、費用の2/3(上限300万円)を補助されます。

まとめ

今回はアスベストに関して取り上げてみました。とても優れた性能を持ち安価だったため、特に1970年代までは一般的に広く用いられてきたアスベスト。しかしその後、健康への被害が報告され始め、2006年には使用が禁止されました。

解体工事とは切っても切れない「アスベスト」について、お悩みやご不安を抱えられている方々もいらっしゃるかと思います。株式会社サンライズは、2023年10月1日以降義務化されたアスベスト事前調査に必須の資格である「一般建築物石綿含有建材調査者」を全社員が有しています。

株式会社サンライズはお客様に寄り添い、良い答えが出せるように尽力させていただきますので、小さなお悩みでもぜひお気軽にご相談ください。

フリーダイヤル(0120-330-270)、またはLINEからでもご相談いただけます。

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工事部長藤田 素久

工事部山田 拓

現場取締稲垣 洋平

代表取締役社長酒井 一謹