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建物のなかでアスベストが使用されている箇所はどこ? 基本知識や事前調査についても解説

みなさん、こんにちは。神奈川県横浜市で解体業をしております、株式会社サンライズのブログ担当です。

所有もしくは相続している建物の解体工事をしたいと考えられているみなさまのなかには、アスベストという言葉を初めて知った方も多いかもしれません。なんとなく危険な物質であることは認識していても、具体的にどのようなものなのか、なぜ解体工事において重要視されるのか、詳しくご存知の方は少ないのではないでしょうか?

実は、アスベストは過去に多くの建物で使用されていた物質であり、解体工事を行う際には適切な処理を行わなければ、健康被害を引き起こす可能性があります。 ご自身や周りの方の健康を守るためにも、解体工事前にアスベストに関する正しい知識を身につけておくことが大切です。

この記事では、解体工事とアスベストの関係性について、分かりやすく解説していきます。 特に、建物内でアスベストが使用されている箇所を具体的にご紹介することで、解体工事前の事前調査の重要性を理解していただければ幸いです。

■この記事の対象はこんな方
解体工事を検討されている方
アスベストについて知識を深めたい方

■この記事を読むことで分かること
アスベストの基本知識
建物内でアスベストが使用されている箇所
解体工事におけるアスベストの取り扱い

目次

アスベストとは?

アスベストの基本知識

アスベスト(石綿)は、天然に産出される繊維状の鉱物です。 非常に細い繊維状の物質で、綿のような見た目をしています。

古代ギリシャ時代から利用されており、丈夫で安価、そして様々な優れた特性を持つことから、建材や工業製品など幅広い用途で重宝されてきました。しかし、その一方で、人体への危険性も指摘されています。

アスベストの繊維は非常に細かく、吸い込むと肺の奥深くまで到達し、様々な健康被害を引き起こすことが分かっています。

アスベストの特性

耐熱性

高温に強く、燃えにくい性質があります。

耐薬品性

酸やアルカリに強く、腐食しにくい性質があります。

絶縁性

電気を通しにくい性質があります。

機械的強度

引っ張る力や曲げる力に強く、丈夫な性質があります。

加工性

繊維状で加工しやすく、様々な形状に加工できる性質があります。

アスベストの種類

アスベストには、主に以下の6種類があります。

クリソタイル(白石綿)

最も一般的な種類で、様々な製品に使用されています。

クロシドライト(青石綿)

耐熱性、耐薬品性に優れており、特殊な用途に使用されています。

アモサイト(茶石綿)

耐熱性、耐酸性に優れており、船舶や車両などに使用されています。

アンソフィライト

耐熱性、耐アルカリ性に優れており、工業製品などに使用されています。

トレモライト

繊維状、針状、塊状など様々な形状があり、他のアスベストに混入していることがあります。

アクチノライト

トレモライトと同様に様々な形状があり、他のアスベストに混入していることがあります。

アスベストの用途

アスベストは、かつて様々な用途で使用されていました。 主な用途としては、以下のものが挙げられます。

建材

屋根材、外壁材、内装材、断熱材、防音材など

工業製品

パッキン、ブレーキライニング、断熱材、保温材など

その他

自動車部品、電気製品、繊維製品など

アスベストの危険性

アスベストは、吸い込むと肺の奥深くまで到達し、様々な健康被害を引き起こす可能性があるのです。 主な健康被害としては、以下のものが挙げられます。

肺がん

肺の細胞ががん化する病気

中皮腫

肺や腹膜を覆う中皮という組織に発生するがん

石綿肺

肺が線維化し、呼吸困難になる病気

その他の病気

喉頭がん、卵巣がんなど

これらの病気は、アスベストを吸い込んでから発症するまで、数十年という長い潜伏期間があることが特徴です。

アスベスト問題

アスベストは、その危険性が認識されるようになり、現在では製造・使用が禁止されています。 しかし、過去に建てられた建物には、まだアスベストが使用されているものが多く存在しており、解体や改修工事の際には適切な処理が必要となるのです。

解体工事におけるアスベストの取り扱い

解体工事中にアスベストが飛散すると、作業員だけでなく近隣住民の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、解体工事を行う際には、アスベストの有無を事前に調査し、適切な処理を行うことが法的に義務付けられているのです。

ここでは、解体工事におけるアスベストの取り扱いについて、詳しく解説します。

アスベスト事前調査

解体工事を行う前に、必ずアスベストの有無を調査する必要があるのです。この調査は、専門の知識と資格を持った業者に依頼する必要があります。

調査方法

書面調査

過去の建築図面や資料などを確認し、アスベストの使用状況を調べます。

目視調査

実際に建物を調査し、アスベストが使用されている箇所を目視で確認します。

分析調査

必要に応じて、建材の一部を採取し、専門機関でアスベストの含有量を分析します。

調査結果の報告

調査結果は、書面で報告されます。この報告書は、解体工事の計画やアスベスト除去作業の際に重要な資料となります。

アスベスト除去作業

事前調査の結果、アスベストが使用されていることが判明した場合は、解体工事の前にアスベスト除去作業を行う必要があります。この作業も、専門の資格を持った業者に依頼する必要があるのです。

除去方法

隔離

作業場所を隔離し、アスベスト繊維が外部に飛散するのを防ぎます。

湿潤化

アスベストを湿らせ、繊維の飛散を抑制します。

除去

アスベスト含有建材を丁寧に除去します。

封じ込め

除去できないアスベストは、薬剤などで封じ込めます。

除去後の処理

除去されたアスベストは、廃棄物処理法に基づき、適切に処理されます。

解体工事

アスベスト除去後、建物の解体工事が行われます。解体工事は、通常の工事と同様に、安全に配慮して行われるのです。

アスベストに関する法規制

アスベストに関しては、労働安全衛生法や大気汚染防止法などの法規制があります。これらの法律では、アスベストの調査、除去、処理方法などが細かく定められているのです。

解体工事を行う際には、これらの法規制を遵守する必要があります。

解体工事におけるアスベストの取り扱いは、健康被害を防ぐために非常に重要です。適切な事前調査、届出、除去作業を行うことで、安全に解体工事を進めることができます。

建物内でアスベストが使用されている箇所

アスベスト(石綿)が使用されている可能性がある箇所は、建物の仕様や築年数である程度分かるようになっています。アスベスト(石綿)が含まれる建築材料の種類は数十種類とありますが、その中でも代表的なアスベストが使用されている箇所や種類を紹介させていただくので参考にしてください。

家屋解体・解体工事をお考えの方、または予定のある方にとって知っておくと役に立つと思います。

外壁

【外壁材】

横浜の住宅の外壁に良く使用されているサイディング押出成形セメント板はアスベスト(石綿)が使用されている可能性があります。

屋根

【屋根用化粧スレート】

【スレート波板】

住宅の屋根などに使われている住宅屋根用化粧スレートは、アスベスト(石綿)が使用されている可能性があります。特徴としては規則的な波打つ形をしていて、2004年までに作られていたスレート波板は高確率でアスベスト(石綿)が含まれているのです。

また、住宅だけでなく工場や倉庫などで良く見かけるスレート波板にも、アスベストが含まれている可能性があるので十分に気を付けなければいけません。

特徴としては規則的な波打つ形をしていて2004年までに作られていたスレート波板は高確率でアスベスト(石綿)が含まれています。

断熱材

【断熱材】

工場や倉庫、車庫の屋根裏に使用されている断熱材にもアスベスト(石綿)が使用されている可能性があるのです。建物の外部に面する屋根裏などに貼り付けることで冷気や熱の伝達を遅らせ、暑さや寒さを防ぐ役割がある為使用されています。

しかしながら、様々な断熱材がある中でアスベスト(石綿)が使用されている断熱材もあるのです。

内装材

【石膏ボード】

ケイ酸カルシウム板第1種やパルプセメント板は、加工性が高く軽量な為昔は天井や壁などによく使用されていました。建物の内装に使われているケイ酸カルシウム板第1種やパルプセメント板、石膏ボードにもアスベスト(石綿)が使用されている可能性があります。

ケイ酸カルシウム板第1種は補強繊維とケイ酸・石灰を原料とし、ケイカル板とも言われています。この素材は石膏ボードと同じく壁や天井に使用されてるのです。

石膏ボードは石膏を母材として紙材で表裏面を成形した建材になっています。軽くて柔らかい不燃建材な為横浜でも様々な建物の壁や天井に使用されているのです。

建物の内壁吹付け材

【吹付け材】

横浜の建物で1番気を付けなければいけないのが耐火、断熱、吸音などの目的で使用されている吹付け材です。アスベスト(石綿)が含まれた吹付け材はレベル1の建材に指定されています。

発じん性が著しく高く、飛散した石綿を吸引しやすくとても危険なのです。横浜の鉄骨造の建物などでも天井裏や壁に吹付けられている吹き付け材は、アスベストが使用されている可能性がかなり高いでしょう。

いかがでしょう?思い当たるヶ所はございましたか?しっかり築年数などの確認もしつつ思い当たるところがあれば事前に解体業者に確認しましょう。

アスベストの事前調査について

建物の解体工事を計画する際、アスベストの事前調査は欠かせません。 解体工事を行う前に、専門業者によるアスベストの事前調査を実施し、アスベストの有無や種類、含有量などを正確に把握することが重要です。

事前調査の必要性

アスベストの事前調査は、以下の目的で行われます。

アスベストの有無の確認

建材にアスベストが含まれているかどうかを調べます。

アスベストの種類の特定

アスベストには種類があり、種類によって健康への影響や適切な処理方法が異なります。

アスベスト含有量の把握

アスベストの含有量が多いほど、除去作業の難易度や費用が高くなります。

適切な除去計画の策定

調査結果に基づき、安全かつ効率的なアスベスト除去計画を立てます。

関係法令の遵守

アスベストに関する法令では、解体工事前にアスベストの事前調査を行うことが義務付けられています。

事前調査の方法

アスベストの事前調査は、主に以下の方法で行われます。

書面調査

過去の建築図面や設計図、仕様書などの資料を確認し、アスベスト含有建材の使用状況を調べます。そこでは、建物の竣工年や改修履歴なども重要な情報となりえるでしょう。

目視調査

専門家が実際に建物を訪問し、アスベスト含有建材が使用されている可能性のある箇所を目視で確認します。そこでは屋根材、外壁材、内装材、断熱材、配管など、様々な箇所を丁寧にチェックするのです。

試料採取・分析

目視調査でアスベスト含有の可能性が高いと判断された場合は、建材の一部を採取し、分析機関でアスベストの含有量を分析します。分析方法は、偏光顕微鏡法、X線回折法、位相差顕微鏡法などがあるでしょう。

アスベストの事前調査は、解体工事の安全を確保し、周辺環境や人々の健康を守るために非常に重要なプロセスです。
解体工事を検討されている方は、必ず専門業者に相談し、適切な事前調査を実施してください。

まとめ

    いかがでしたでしょう?この記事では、解体工事におけるアスベストが使用されている箇所について解説しました。 アスベストは、かつて多くの建物で使用されていた物質であり、解体工事を行う際には適切な処理を行わなければ、健康被害を引き起こす可能性があるのです。

    解体工事前にアスベストの事前調査を行うことは、安全かつスムーズに解体工事を進める上で非常に重要です。 事前調査の結果、アスベストが検出された場合は、必ず専門業者に除去を依頼しましょう。

    サンライズでは、アスベストの事前調査から除去、解体工事まで、一貫して承っております。 解体工事をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

    神奈川県横浜市や川崎市、都内で解体工事を検討されている方は是非、弊社サンライズにご相談ください。弊社は全社員が近隣への丁寧なご挨拶や安心・安全を第一とした施工管理を徹底しており、「クレームのない解体業者」としてご評価をいただいております。

    神奈川県横浜市と川崎市・東京都を中心に累計2,535件以上の家屋解体・解体工事の実績があります。周辺住民の方々にも気配りを忘れません。

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