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横浜市の固定資産税はいくら?更地にすると上がる理由・計算方法と安くするコツ

みなさん、こんにちは。神奈川県横浜市・川崎市で解体業をしております、株式会社サンライズのブログ担当です。

「空き家を解体したいけれど、更地にすると固定資産税が跳ね上がると聞いて踏み切れない」。横浜市・川崎市のお客様から、お見積りの段階でもっとも多くいただくご相談がこれです。

たしかに、建物を壊すと土地の税額は上がります。ただ、ネット上でよく見かける「更地にすると6倍」という数字は、横浜市の実際の計算ルールに当てはめると正確ではありません。負担調整措置という仕組みがあるため、土地の税額で見てもおおむね3〜4倍、建物分の税金がなくなることまで含めた年間の総額では1〜2割程度の増加にとどまるケースも珍しくないからです。

この記事では、横浜市の固定資産税・都市計画税の計算方法を一次情報にもとづいて整理したうえで、更地にすると実際にいくら変わるのかを具体的な数字でシミュレーションします。そのうえで、税負担を抑える方法と、解体のタイミングで損をしないための考え方までご説明します。

この記事でわかること

  • 横浜市の固定資産税・都市計画税の税率と納期
  • 住宅用地の特例で税金がどれだけ下がっているか
  • 更地にすると税額が何倍になるか(都市計画税込みの実額シミュレーション)
  • 横浜市・神奈川で固定資産税を抑える5つの方法
  • 解体を「いつ」行うかで税額が変わる理由

横浜市の固定資産税・都市計画税の基本

固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日)時点で土地・家屋・償却資産を所有している方に課される市税です。横浜市では、市街化区域内の土地・家屋について都市計画税もあわせて課税されます。市街化区域は横浜市の市域の約78%(令和8年2月現在)を占めるため、市内の大半の物件が両方の対象になります。

税額は「課税標準額×税率」で計算します。

税目税率計算式
固定資産税1.4%課税標準額×1.4%
都市計画税0.3%課税標準額×0.3%

ここで押さえておきたいのが、「評価額」と「課税標準額」は同じではないという点です。評価額(価格)は3年に一度の評価替えで決まりますが、実際に税率を掛ける課税標準額は、次章の特例や負担調整措置によって評価額より低く抑えられているのが通常です。ご自身の数字は、毎年春に届く課税明細書で確認できます。

納期と免税点は次のとおりです。

項目内容
納期(年4回)第1期4月/第2期7月/第3期12月/第4期翌年2月
免税点(同一区内・同一名義)土地30万円・家屋20万円・償却資産150万円未満は課税なし

なお、固定資産税が免税点未満で課税されない場合は、都市計画税も課税されません。

住宅用地の特例|建物があると土地の税金はここまで下がっている

土地の上に住宅(アパートやマンションを含む)が建っていると、その敷地は「住宅用地」として課税標準額が大きく減額されます。これが住宅用地の特例で、更地化で税額が上がる原因は、この特例が外れることにあります。

区分面積固定資産税都市計画税
小規模住宅用地200㎡以下の部分価格×1/6価格×1/3
一般住宅用地200㎡超の部分価格×1/3価格×2/3
非住宅用地(更地・店舗等)特例なし特例なし

たとえば敷地300㎡の一戸建てなら、200㎡分が小規模住宅用地、残る100㎡分が一般住宅用地として計算されます。アパート・マンションの場合は「戸数×200㎡」までが小規模住宅用地の扱いになるため、10戸のアパートなら2,000㎡まで最大の減額が受けられる計算です。所有地がアパート用地の方は、この点で戸建てより有利になります。

更地にすると固定資産税はいくらになる?「6倍」は正確ではない

特例が外れると課税標準額が6分の1から1倍に戻るため、「6倍になる」と説明されがちです。しかし横浜市では、非住宅用地(商業地等)の課税標準額には負担調整措置が適用され、価格の70%が上限と定められています。したがって、更地の土地に実際に課税されるのは評価額そのものではなく、その7割です。

横浜市内の物件を想定して比較してみます。

<前提> 土地の評価額3,000万円・敷地180㎡(すべて小規模住宅用地)/建物の評価額1,200万円/市街化区域内/課税標準額は本則どおりとした場合

内訳建物あり解体して更地
土地の固定資産税7.0万円29.4万円
土地の都市計画税3.0万円6.3万円
建物の固定資産税・都市計画税20.4万円0円
年間合計30.4万円35.7万円

土地だけを取り出せば10.0万円→35.7万円で約3.6倍。ただし建物分の20.4万円が消えるため、年間の総額では約5.3万円の増加にとどまります。「6倍」というイメージと、実際に支払う金額の差は決して小さくありません。

ただし、注意点が2つあります。ひとつは、築年数が古い家屋ほど建物の評価額が下がっているため、建物分の減少幅が小さく、更地化による増加が目立ちやすいこと。もうひとつは、更地になった翌年度にいきなり上限まで上がるとは限らず、負担調整措置によって段階的に引き上げられる場合があることです。正確な金額は課税明細書と、資産の所在する区の区役所税務課でご確認ください。

空き家を放置する場合のリスク|2023年12月から「管理不全空家」も対象に

「上がるなら壊さずに置いておこう」と考える方もいらっしゃいますが、放置していても特例が外れる制度がある点は押さえておく必要があります。

従来から、倒壊の危険や衛生・景観上の問題がある空き家は「特定空家等」に指定され、勧告を受けると住宅用地の特例が解除されました。加えて2023年12月13日施行の改正空家法により、特定空家になるおそれのある段階の空き家が「管理不全空家等」として指導・勧告の対象に加わっています。勧告を受ければ、建物が建ったままでも住宅用地の特例は受けられません。

つまり、管理されていない空き家を持ち続けることは、「解体費用を先送りしながら、税金は更地並みに近づいていく」状態になりかねないということです。倒壊や飛散による近隣トラブル、火災・不法侵入のリスクも別途残ります。

横浜市・神奈川で固定資産税を抑える5つの方法

1. 賃貸住宅(アパート)を建てる

住宅を建てれば住宅用地の特例が戻ります。前述のとおりアパートは「戸数×200㎡」まで小規模住宅用地となるため、200㎡を超える土地では戸建てより有利です。

2. 駐車場・トランクルームとして活用する

住宅用地の特例は適用されませんが、収入で納税分をまかなう考え方です。ただし舗装や設備は償却資産として課税対象になる場合があります。

3. 売却する

所有している限り納税は続きます。相続した空き家であれば、空き家の譲渡所得3,000万円特別控除(令和9年12月31日までの譲渡が対象。昭和56年5月31日以前建築などの要件あり/相続人が3人以上の場合は2,000万円)を使える可能性があります。令和6年以降は、譲渡後に買主側が翌年2月15日までに解体・耐震改修した場合も対象です。横浜市では別途「被相続人居住用家屋等確認書」の交付申請が必要になります。

4. 課税明細書を確認する

地目や面積、特例の適用区分に誤りがないかは確認する価値があります。疑問があれば区役所税務課へ。

5. 解体の「時期」を1月1日基準で考える

課税は毎年1月1日時点の状況で決まります。したがって、1月1日に建物が残っていればその年度は住宅用地の特例が適用され、更地評価になるのは翌年度からです。急がない場合、年末に解体を終えるか年明けに回すかで1年分の差が生じます。

さらに、建て替えを前提とした解体であれば、1月1日時点で建替え中の土地についても一定の要件を満たせば住宅用地の特例の対象となります(申告書等の提出が必要な場合があります)。建て替えの解体で税額が跳ね上がると思い込んでいる方は、着工前に区役所税務課へご確認ください。

解体費用と補助制度について

解体工事の補助金・助成金

横浜市・川崎市には、不燃化重点対策地区などを対象とした建物除却の補助制度があります。対象地区・要件・上限額は年度ごとに見直されるため、検討時点での確認が欠かせません。費用相場や補助制度の詳細は、あわせて下記もご覧ください。

なお、解体後は1か月以内に建物滅失登記を行う必要があります。登記が済まないと課税台帳上の家屋が残り、翌年度も家屋分の課税が続いてしまうケースがあるため、忘れずに手続きしてください。

よくある質問

よくある質問

Q1. 横浜市の固定資産税はいつ届いて、いつ払いますか?

納税通知書は毎年春に送付され、納期は第1期4月・第2期7月・第3期12月・第4期翌年2月の年4回です。土地・家屋の評価額は3年に一度の評価替えで見直されますが、負担調整措置により評価額が据え置かれた年でも税額が変わることがあります。

Q2. 更地にすると固定資産税は本当に6倍になりますか?

土地の課税標準額の特例(6分の1)が外れるため「6倍」と言われますが、横浜市では非住宅用地の課税標準額は価格の70%が上限です。都市計画税を含めた土地の税額で見るとおおむね3〜4倍、建物分の税金がなくなることを踏まえた年間総額では増加幅がさらに小さくなるのが一般的です。

Q3. 横浜市で年内に解体するか、年明けにするかで税額は変わりますか?

変わります。1月1日時点で建物が残っていればその年度は住宅用地の特例が適用されるため、年明けの解体であればその年度は従来どおりの税額です。建て替えのための解体であれば、1月1日時点で建替え中でも一定要件で特例の対象になります。工期の目安を含めてご相談いただければ、税負担も踏まえたスケジュールをご提案します。

まとめ

横浜市の固定資産税は税率1.4%、市街化区域内であれば都市計画税0.3%が加わります。建物を解体すると住宅用地の特例が外れて土地の税額は上がりますが、負担調整措置により実際は土地でおおむね3〜4倍、建物分の減少を差し引いた総額では想像より緩やかな増加にとどまることが多いのが実情です。

一方で、空き家を放置すれば管理不全空家等として勧告を受け、建物があっても特例が外れる可能性があります。「壊すと高くなるから置いておく」という判断が、必ずしも得にならない時代になりました。ご自身の土地の評価額と敷地面積がわかれば、解体した場合の税額の変化は具体的に試算できます。

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酒井 一謹

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